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シルクのお手入れ完全ガイド|失敗しない洗濯・黄ばみを防ぐ保管術|サンウェルネット

シルクのお手入れ方法

「繊維の女王」と称されるシルク(絹)は、真珠のような光沢と、素肌が喜ぶような至福の肌触りを持つ最高級の天然繊維です。
人間の肌に近い約18種類のアミノ酸(タンパク質)で構成されているため、肌に優しく、健康や美容の面からも注目されています。
しかし、その繊細さゆえに「水」「摩擦」「日光」にはとても敏感。
お気に入りのシルク製品を、長く、美しくまとうためのお手入れ術をご紹介します。

清潔な空間にかけられたシルクのブラウスとスカーフ

1. シルクとは?その魅力と特性

真珠のような光沢を放つシルク生地のアップ

シルクは、蚕(かいこ)の繭(まゆ)から作られる天然の動物性繊維です。
数千年前より人々に愛用され、「繊維の女王」と称されているその理由は、単なる美しさだけでなく、
人間の肌に最も近いと言われるその特殊な成分構成にあります。

「第二の肌」と呼ばれるアミノ酸成分
シルクは、人間の肌に近い18種類のアミノ酸(タンパク質)で構成されています。
肌との親和性が極めて高く、低刺激なのが特徴です。
敏感肌の方や、寝具として推奨されるのはこの成分のおかげです。
夏は涼しく、冬は温かい天然のエアコン
繊維内部のフィブロイン(繊維状のタンパク質の一種)の分子構造により、吸湿性と放湿性に優れています。
余分な湿気を逃がしてムレを防ぐ一方で、繊維の間に空気を含んで保温もしてくれるため、
一年中快適な温度にコントロールしてくれる「呼吸する繊維」なのです。
真珠のような光沢を生む「三角形」の繊維
シルクの断面は、角の丸い「三角形」に近い形をしています。
光が繊維の内部に入り込み、三角形の面で屈折・反射を繰り返してから外に出てきます。
これが、表面だけのギラつきではない、真珠のような「奥深い輝き」の正体です。

2. 失敗しない洗濯方法

シルク製品を丁寧に手洗いしているイメージ

シルクは人間の肌に近い「タンパク質」でできています。
そのため、通常の洗濯と同じ感覚で洗うと、生地が硬くなったり、特有の光沢が失われたりする原因に。
まずは「洗えるかどうか」の正しい見極めから始めましょう。

洗濯表示を必ず確認する
「家庭での洗濯禁止」のマークがある場合は、迷わずクリーニング店へ。
特に、色鮮やかなプリントがあるスカーフや、仕立てのしっかりしたジャケットなどは、
家で洗うと「色泣き(色がにじむ)」や型崩れが起きやすいため、プロの技術に任せるのがお勧めです。
洗剤は「中性」または「シルク専用」を
一般的な粉末洗剤や一部の液体洗剤は「弱アルカリ性」で、シルクのタンパク質を傷めてしまいます。
必ず「おしゃれ着用の中性洗剤」か、アミノ酸を守る「シルク専用洗剤」を選んでください。
柔軟剤を少量使うと、静電気を防ぎ、滑らかな風合いが長持ちします。
水温は「30℃以下」が鉄則
熱いお湯は厳禁です。シルクのタンパク質が固まり、生地が縮んだりゴワついたりする原因になります。
人肌よりも少し冷たいと感じる程度の水で、手早く洗うのがポイントです。
「振り洗い」または「押し洗い」で優しく
シルクは水に濡れると摩擦に非常に弱くなります。
桶の中で生地を優しく振る「振り洗い」か、上から軽く押さえる「押し洗い」を。
揉んだりこすったりすると、繊維が毛羽立ち、白っぽく変色(白化)してしまうので注意しましょう。

3. 日常のケアとシミ対策

シルクのスカーフをハンガーにかけ、風を通している様子

シルクを美しく保つ秘訣は、着用後の「小さなひと手間」にあります。
水滴や汗、摩擦といった日常のダメージから守るためのポイントを押さえておきましょう。

最大の天敵は「汗」と「皮脂」
シルクは動物性タンパク質のため、汗がついたまま放置すると酸化して、黄色いシミ(黄変)や生地の劣化を招きます。
直接肌に触れる襟元や脇の部分は特に注意が必要です。
シルク製品を身に着けるときはインナーを着用し、できるだけ肌が直接触れるのを防ぎましょう。
汗が付着してしまったら、湿ったタオルで優しく叩くように汗を吸い取りましょう。
水滴がついたら「こすらず吸い取る」
雨や水はねがついた際、慌ててこするのは禁物です。
濡れた状態のシルクは繊維が膨らんで非常に弱くなっており、こすると「スレ(白化)」が起きて元に戻らなくなります。
乾いた清潔なハンカチを押し当て、水分を吸い込ませるようにして自然乾燥させてください。
「連続着用」を避けて休ませる
一日着用したシルクは、体温や湿気をたっぷり吸い込んでいます。
形を整えてハンガーにかけ、風通しの良い日陰で一晩休ませましょう。
繊維の湿気が抜けることでシワが戻りやすくなり、生地の寿命がぐんと伸びます。
ブラッシングは「柔らかい毛」で
シルク製のコートなどのホコリを落とす際は、馬毛などの柔らかい天然毛のブラシを使いましょう。
繊維の方向を整えることで光沢をキープしやすくなります。
力を入れず、表面を優しくなでるように払うのがコツです。

4. 正しい乾燥・干し方

シルクのブラウスをタオルの上で優しく水分を吸い取っている様子

シルクの乾燥で大切なのは「急がないこと」と「光を避けること」です。
濡れてデリケートになった繊維を、優しくいたわりながら乾かしましょう。

脱水は洗濯機を使わず「タオルドライ」で
シルクに洗濯機の脱水機は厳禁です。
大きめの乾いたバスタオルの上に製品を広げ、端からクルクルと巻くか、上から優しく両手で押さえて水分をタオルに移します。
このひと手間で、繊維へのダメージと深いシワを同時に防ぐことができます。
形を整えてから干す
水分をある程度取ったら、両手で挟んで軽く叩き、全体のシワを伸ばします。
縫い目(パッカリング)を優しく引っ張って整えておくのが、乾いたあとのアイロンがけを楽にするコツです。
日光は厳禁!必ず「室内」か「陰干し」
シルクは非常に紫外線に弱く、直射日光に当たるとわずかな時間でも黄色く変色(黄変)してしまいます。
必ず風通しの良い室内、または完全に日の当たらない日陰で干してください。
厚みのあるハンガーを使用する
細いハンガーは肩のラインを傷めやすいため、肩先に厚みのあるものを選びましょう。
ニット素材のシルクの場合は、型崩れを防ぐために「平干し(平らな場所へ広げて干す)」が最適です。
乾燥機の使用は絶対にNG
シルクに熱と強い摩擦は大敵です。
乾燥機にかけると激しく縮み、二度と元の滑らかな質感には戻りませんので、必ず自然乾燥で仕上げてください。

5. アイロンがけのコツ

シルク生地に白いあて布をして丁寧にアイロンをかけている様子

シルクは、高温でアイロンを当てると繊維が潰れて生地が硬くなったり、不自然なテカリが出てしまうこともあります。
「低温」と「手早く」をキーワードに、優しく仕上げるのがコツです。

「半乾き」の状態が最もきれいに伸びる
完全に乾ききった状態よりも、少し湿り気が残っている状態でかけるのが最も美しく仕上がります。
乾いてしまった場合は、霧吹きで全体を均一に湿らせてから、水分を繊維になじませるようにかけましょう。
設定温度は必ず「低温」で
設定は必ず110℃~130℃程度の「低温」にしてください。
シルクは動物性タンパク質(髪の毛と同じ)なので、高温すぎると繊維が焼けてしまい、
二度と元に戻らないダメージを受けてしまいます。
「あて布」は絶対に欠かせない
直接アイロンを当てると、熱や圧力で繊維が潰れてしまい、不自然な光沢(テカリ)が出てしまう場合があります。
綿100%の薄手の布などをあて布として使い、その上からアイロンを滑らせるように動かしましょう。
裏側から、手早く滑らせる
基本的には衣類の「裏側」からアイロンを当てます。
一箇所に長く留めず、スチームは極力抑えるか、使う場合は浮かせて当てる程度にとどめましょう。
※スチームの水分が原因で水ジミ(輪ジミ)ができることもあるため注意が必要です。
アイロン後はハンガーで「熱」を逃がす
アイロン直後は生地が熱を帯びており、シワがつきやすい状態です。
すぐに畳まず、ハンガーにかけて熱と余分な水分が抜けるまで数分待つことで、きれいな形が定着します。

6. 保管・収納のポイント

不織布カバーをかけ、整理されたクローゼットに並ぶシルク製品

シルクは非常にデリケートな天然繊維のため、保管中の「虫食い」「カビ」「光」から守ることが不可欠です。
次のシーズンも輝きを失わないための、正しい収納術を確認しましょう。

クリーニング後は「ビニール」を外す
クリーニング店から戻ってきた際のビニールカバーは、湿気を閉じ込めてカビの原因になります。
必ず外して数時間は陰干しをし、溶剤や湿気を飛ばしてから収納してください。
長期保管には、通気性の良い不織布カバーが最適です。
シルクの天敵「虫食い」を徹底ガード
動物性タンパク質であるシルクは、衣類害虫の大好物です。
特に皮脂や汚れが残っているとその部分が狙われます。
必ず汚れを落とし、完全に乾かしてから収納することを徹底しましょう。
除湿剤と防虫剤の正しい配置
湿気は下に溜まりやすいため、除湿剤はクローゼットの「下の方」へ置くのが基本です。
一方で防虫剤の成分は上から下へと流れていくため、衣類の「一番上」に配置するのが効果的です。
「光」を遮断して変色を防ぐ
シルクは日光だけでなく、継続的に蛍光灯の光が当たっていると黄ばんでしまう場合があります。
扉のあるクローゼットで保管し、光が入りやすい場所なら遮光性のあるカバーをかけましょう。

※製品ごとに素材や取り扱い方法が異なる場合があるため、お手入れの際は必ず製品に付属の洗濯表示をご確認ください。


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